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ブナの林と鳥たち [diary]

蛍が飛ぶ
7月上旬、長野県には数少ないブナの林がある山に行ってきた。
上を見上げた時、空に描く樹冠の葉っぱの模様の美しさは、ブナにかなう
樹はないと思う。
葉と葉が重なり合ってつくるすき間は星形になる。そしてブナの樹の幹の
灰色に緑色がまじった微妙な色合い。う〜ん、やはり王者の風格が。

ここでは朝はむろんのこと、昼も夕も鳥のさえずりでにぎわっていた。
ウグイス、ホオジロ、コガラ、アオジ、キビタキ、かっこう、ホトトギス
のさえずりに混じって、カエルの声、セミ(ヒグラシ)の声の合唱。
ウグイスにも歌がうまいのとそうでもないのとがいる。上手なウグイスは
すごく太い朗々とした声で圧倒的だ。鳴くときはこれ以上開けられない位
の大きな口を開けている。ピッピキピー、ピッピキピー、と繰り返すのは
キビタキ。アオジも歌い上手でいつもいい声だ。ホオジロは木のてっぺん
で鳴くのが好きで、早口でさえずる。一度ホオジロの声をテープで流した
ことがある。ホオジロは果敢にも戦いを挑んで近くの木の茂みに飛び込ん
できた。何度も何度も目の前を飛ぶ。(ゴメンね。)
かっこうの声もホトトギスの声はさえずりとは言えないけど聞けないと物
足りない。7月のこの時期、鳥の声はひっきりなしに聞こえていて、録音
機を持っていかなかったのが失敗だった・・・。
でも目で観察するにはもう葉が茂りすぎていて鳥の姿は見つけにくい。
一年前はここでアカショウビンの声を聞いて驚いたのだけど、今回は聞け
なかった。本来、アカショウビンは南の方にいる鳥ではないだろうか。

フクロウとおぼしき羽根(幅広で、薄茶と白、ふんわりしてる)を一枚拾
った。これは幸運のお守りになりそう。

ブナの林で吸う空気、「これが空気というものだ・・」と思う。
夜には田んぼに蛍が1,2匹、あっちの田んぼにも1,2匹。

「夏はよる。月の頃はさらなり、やみもなほ、ほたるの多く飛びちがひた
る。また、ただひとつふたつなど、ほのかにうちひかりて行くもをかし。
雨など降るもをかし」
ほたるを見て、清少納言(枕草子)を思い出した。
雨は降らなかったけど、雨降りのブナの林はとても静謐でいいものだ。


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