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『馬の瞳を見つめて』(渡辺はるみ著) [読書]

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久しぶりに「馬」の本を読んだ。
著者の渡辺はるみさんは、三重県で生まれ愛知県育ち、岐阜大学農学部獣医学科2年の夏休みに馬の生産牧場でアルバイト兼実習をし、そのまま馬の魅力にとらえられて、大学を中退し、現在、北海道日高競走馬生産牧場で働いている方だ。(イグレット軽種馬フォスターペアレントの会に毎月2回執筆 2男2女の母)
   
第1章の「犬と猫と馬と生きたい」というタイトルを見たとき、これは12才頃の私の夢だったなぁ、と感慨深かった。私の場合は「馬と犬と鳥と」だったけど。猫も大好きだが、鳩を飼っていたし、猫族は鳥にとってはまずいだろう、という理由で、「馬と犬と鳥と暮らす」ことを夢見ていた。
動物が好きな私は、本で見る、昔の日本の家屋にあった曲屋(馬屋と居間がつながっている)というのにすごく気を惹かれ、曲屋のさし絵を見ては想像をふくらませていた。
決定的に馬に恋いこがれるようになったのは、メリー・オハラ著『愛馬フリッカ』を読んだとき。この本には子供ながら深く感動し、その後も馬が主人公の小説を探し回って読み、毎日馬の絵を描いて遊んだ。
残念ながら私があんなに好きだった『愛馬フリッカ』は何度も読み返しているうちにボロボロになってそのうち捨てられたのか、なくなってしまった。
最近、どうしても読みたくなって書店を探したがあるはずもない。ネットの古書販売でようやく見つけたが値段は6000円以上もしていた。

さて、私の牧場一人暮らしの夢は長ずるにつれいともはかなく消え去った。馬が病気になっても自分で医者に運んで行けない、死んだら一体どうやってお墓をつくるか・・など考えて、子供心に、「馬のような大きな動物を飼うことはできない」と思い、あきらめた。

渡辺はるみさんのすごい所は子供の頃の夢に着実に自分の力で近づいていったところだ。動物が好きだったけど獣医学部に進むなどとても不可能に思えたし、自分一人きりで動物たちと暮らすことを夢想していた私には、牧場という所で働いてみることさえ思いつかなかった。
私の世代の田舎のたいていの子供は、みな人見知りで、大きな夢はひっそりと胸にしまいこんで、自分の道を切り開くなんて度胸はなかった。中にはそういう事ができた人もいるけど、一般にみなもっとずっと地味で無欲な青春時代だった。

『馬の瞳を見つめて』は、私が子供心にこれは自分には不可能と感じさせた問題、馬の生死に向き合うことが書かれている。厳しくも喜びに満ちた牧場生活、馬との出合いと別れ、そして外に出した馬を最後にひきとってその死をみとる、それはやはりものすごく難しい生活だった。
大好きな馬と暮らす道を自分で切り開いていった著者の行動力にただ感嘆するばかり。
動物の世話、生死をみとること・・これらは相当な覚悟がないと関わっていけない。どんなに好きでも関わらない方がいい、と臆病な私はあきらめたのだ。
そうして時々馬に乗って、少しだけ馬との世界をのぞいている。
もしも馬を飼えたら「フリッカ」という名前にしようかな、など空想も・・。
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コメント 2

ayu15

馬を愛しているんですね。
素敵です。
by ayu15 (2009-07-31 08:38) 

sachat06

馬は本当に魅力的な生き物ですよ。
でも、馬も牛も同じなんですよね。牛は抵抗なしに食べられていますけど・・・。
by sachat06 (2009-08-01 23:04) 

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