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エマニュエル・パユの2つのコンサート(2) [音楽]

2017年12月2日(土)15:00 〜
所沢市民文化センター ミューズ アークホール

<エマニュエル・パユ&エリック・ルサージュ リサイタル>

(プログラム)

J.S.バッハ:フルート・ソナタ ト短調 BWV 1020

シューベルト:アルペジョーネ・ソナタ イ短調 D 821

ドビュッシー(レンスキー編曲9:ビリティス ー6つの古代碑銘ー

フォーレ:シシリエンヌ op.78/コンクール用小品/幻想曲 op.79

プーランク:フルート・ソナタ

こちらもフルートファンに大サービスのプログラム。
エリック・ルサージュの演奏、しばらくぶりに聴いたけど、相変わらず上手いな〜!とため息が出た。
3日間だけ空いてのコンサートだったので、ホールの響きの違いまではっきりわかる。
私はオペラシティのホールで聴いた音の方が良いと感じたし、友だちは所沢のホールの方がフルートの倍音がよく聞こえて良かった、という感想。

人の耳はそれぞれが違うので、同じ音楽を聴いても、感想はそれぞれ違うものだ。
演奏者にしかわからない違いもあるだろうし、聴いている側の体調や精神状態の違いもあったりするので、コンサートの感想を正確な言葉で伝えることは難しい。
もちろんホールの響きの違いもある。
微妙な感じ方を言葉にあらわすことは本当に難しい。

2回続けてコンサートに行って良かったと思う。
1回じゃ、良かったね、すごかったね、だけの感想しか持たなかっただろう。

これまでに聴いた演奏もいろいろ思い出した。
「プーランクのソナタ」など、私は、数え切れないほど聴いていて、
世界の大御所の演奏だけでも(もちろんCD ではなく生で)

ジェームズ・ゴールウェイをサントリーホールで、
ウェルナー・トリップをウィーンのベーゼンドルファーの小さなホールで、
マクサンス・ラリューを津田ホールで、
そして今回のエマニュエル・パユのプーランク。。

それぞれ印象深く記憶に残る名演だった。


帰り道、「パユは何を伝えたかったのだろう」と考えた。
作曲家は明確な意図を持って曲を作る。
では、演奏家は、その作曲家の意図を忠実に表現するだけなのだろうか。
作曲家の意図に加えて自分の表現したいものを表現するのではないか。
「何を表現したいのか」ということは音楽の大事な目的だ。
パユのように圧倒的なテクニックを披露されると、聴き手はその完成度に心を奪われ、何を伝えようとしているのか感じとるのがかえって難しくなるような気がする。
また、定番の曲というのはやはり、あまりにその曲を知りすぎているせいで、勉強しているような気分になってしまう。

音楽の目的というのはただ人を楽しませるだけではなく、もっと深淵なものがあると思う。
音楽が目指す方向というのはとても大きな問題なのだろうと思う。



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