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5月のコンサート覚え書き(3) 日本フィル&ライナー・キュッヒル / 指揮:小林研一郎 [音楽]

5月25日(金)19時〜  大宮ソニックシティ 
    《 日本フィル第107回さいたま定期演奏会 》

(プログラム

チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲ニ短調op.35

チャイコフスキー:交響曲4番ヘ短調op.36

指揮 小林研一郎  / 日本フィルハーモニー交響楽団

           ヴァイオリン  ライナー・キュッヒル
           
           ソロチェリスト 菊池知也


久しぶりのオーケストラで、しかもキュッヒルさんのウィーンの響きを聴けるとあってとても楽しみなコンサートでした。
キュッヒルさんのヴァイオリンは力強く躍動感があふれ、その響きに乗って聴衆は夢の世界へ。
とても有名なチャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲ですが、生で聴いたのは意外と少ない気がします。
キュッヒルさんが弾いていたヴァイオリンは、ストラディヴァリの「シャコンヌ」だったのでしょうか。
中野雄氏が、著書『ストラディヴァリとグァルネリ ヴァイオリン千年の歴史』で、この「シャコンヌ」についてとても面白いエピソードを書かれています。

中野さんがあるときシャコンヌを買いたいという人の仲介をすることになって、いよいよ買おうとしたらもうすでに他の人の手に渡っていて、それがキュッヒルさんだった。
キュッヒルさんの手に渡ってよかったと中野さんは思うのですが、キュッヒルさんはその話を中野さんに聞いて「それは悪いことしたね」と。
何といっても「ストラディヴァリ」の売買ともなれば仲介料も凄いわけで、その後もキュッヒルさんは中野さんに会う度に「あのときは悪かったねぇ」とそのときの話を持ち出したそうです。

ウィーンフィルの楽団員が演奏に使う楽器は楽団から貸与され、ホールに置きっぱなしで、楽器の管理をする人がいるそうです。
決して高価な楽器ではなく、ヴァイオリンの場合、コンサートマスターだけが名器「ストラディヴァリウス」を弾く。
全員が名器を惹く必要はなく、管弦楽全体を引っ張るのは「ストラディヴァリウス」1挺でいいのだそうです。それで美しいハーモニーが生まれるというわけです。

キュッヒルさんのチャイコフスキー、さすがでした!!!

後半の「チャイコフスキー4番」はあまりなじみのない曲で、スクェアなちょっと固い感じの曲。
コンチェルトを聴いたあとではどうしてもダイナミックスさに欠けてしまう感じは仕方がありません。
バレエ音楽で有名なチャイコフスキーの曲なので、ところどころ「くるみ割り人形」などの一場面を思い起こさせるようなメロディがありました。

久しぶりのオーケストラ生演奏、とても楽しめました。
ソロチェリストの菊池知也さんは大好きなアンサンブル・ノマドでいつもお馴染み(こちらから一方的に)なので、オーケストラでの菊池さんを見ることができて嬉しかったです。

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