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馬の気持ち、猫のまなざし [雑感]

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馬の気持ちというのはどうもわからない所がある。
大きな身体をしていてもまったく臆病で、ささいなことにおおげさな反応をする。草食動物だから臆病なのは仕方ない。乗馬中に突然バタバタするときがある。私には見えなかった物、聞こえなかった音に反応しているらしい。

多分こうだったのかな、と想像できるときはまだいいが、考えても理由がわからないことがある。こういうときはあれこれ想像してみる。
この間、馬房に連れて帰ろうとしたとき、2度も立ち上がった。部班なので他にもたくさん馬がいて順番に気をつけて柵の出入り口に向かうことになっている。今度は私たち(馬と私)の番だなと思って前に進もうとしたら、横から他の人と馬がすっと入ってきたので、「あれっ」と立ち止まった。その人が行ってしまうのを待っているときに立ち上がった。もしかして、「オレの番だぞ!」と馬も思ったのかな、なんて考えた。

前にもこういうことがあった。いつも先に帰ることになっている馬がいて(なんで一番先頭に帰らないと気が済まないんだろう)、まあ、今日はおとなしくしているから、前の人が行ってからにしようと待っていたとき、先生が遠くから、ちょっと手を振って合図した。馬はこれを見逃さず立ち上がった。「ボクが一番に帰る!」と意思表示したように見えた。
だから、行こうとしたした矢先に入られて立ち止まったことを、この馬だって気に入らなかったにちがいない、と思った。

さて、一番後からゆっくり歩いていたとき、また馬が立ち上がった。やはり最後にされたのがまだ面白くなく、わざと立ち上がってみたのかな〜という気がした。2度ともほんの一瞬のことですぐに静まってしまい、いかにもやってみただけという感じ。
サラブレッドの知能は2歳児ぐらいと聞くが、人間の2歳児の考えていることもわかるようでわからないものだ。

馬と比べ、猫は意思表示がずっと明快だ。警戒、安心、攻撃、好き嫌いなど、はっきりしている。ところが、猫独特の神秘というのがある。それは何かをじっと見つめているとき。ふと気がつくと飼い主である私をじっと見ていることがある。しばらくたって猫に目をやるとまだ見てる・・ずっと、見てる・・。「何なの」と文句を言いたくなる。
一体全体何を見ているのか、なぜそんなに熱心に見ているのか、謎である。

謎のかたまりのような彼らに人間はずいぶん癒されている。物事、すべて理屈が通用する訳じゃなく、この世はわからないことがたくさんある、ということを謙虚に実感できる。
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