仕事をやめて一年半がすぎ・・・

エゴン・シーレ「自画像」

一日中走り回っていた日々から解放されてもう１年半。暇になって気付いた。
いかに自分がからっぽか、ということ。それがとても良くわかる。
心の中に大きな空洞が暗くぽっかりあいている感じ・・。
あるいは心が「すかすか」な感じ・・。
これは仕事を辞めたせいではない。以前は、仕事に追いまくられて、忙しさに自分のことを考える暇がなかっただけ。
仕事を持って毎日忙しく動いている人が、仕事を持たない人には無い何か特別なものを持っているわけではないだろう。充実しているように見えるのは錯覚にすぎない。仕事の顔を取り去ってしまえば、むきだしの人間本来の姿。そのときに充実感を感じられる人ってどの位いるのだろう。

今のところ、このすかすかした感じ、どうにもならない。
趣味というものは、仕事と同じで心の空洞に気が付かないように忙しくしてくれることはできるかもしれないが、本当に空洞を埋めるわけではないように思う。第一何をやろうにもたいしてやる気が起きない。無理してやりたくもない。
一番いいのは本を読むことだけど、いくら時間はたっぷりあっても、ずっと読み続けているわけにいかない。本を読んでせっかく考えたり感じたりしたのに、すぐに別の本に移って次の考えに取って代わるのもなんだか無駄すぎる。
もう運動もや〜めた。身体のための散歩なんて、よほど気持ちがいい場所でないかぎりまっぴらだ。

というわけだから、私の生活はナマケモノのように、一日にちょっとしか動かず、ものすごく省エネだ。買い物もしないし、車にも乗らないから、本当に省エネだ。動かないから一日一食ぐらいでいいし、服もいらない。そして、ただ心の空洞と向き合っている。

コメント 3

こんにちは。日常生活ではけっこう忙しい私ですが、同じように感じること、よくあります。仕事も育児も趣味も市民運動も、結局は人生の時間つぶしに過ぎないかもしれないなあって。若い時からそんなニヒリズムに陥りやすいです。でも、それが人生なのかもしれません。無理をされず、こころと身体の声を聞いてくださいね。
by mai (2007-10-14 23:03) 

maiさん、こんにちは。
時間があってもなくても、やりたいことをやるのってむずかしいですね。やりたいと思っていたことが今ではたいしてやりたくもないことに思えたりして・・。これこそ私がやりたかった事だ、と思うことをやってみたいものです。
by ゆき (2007-10-15 00:01) 

今日始めて訪問させていただきました。

何もしない価値の素晴らしさを満喫する事ほど贅沢はありません。カネ万能主義の日本において本来の人間のあるべき姿、自由な時間を得るほど贅沢なないと思います。

これからも、今の生活を満喫されることを期待します。

因みに小生無職にて自由時間を満喫中です。
by 女衒の辰 (2007-10-15 18:27)