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スペイン一人旅(1) 〜不安な出発〜 [旅行記]

IMGP4466.jpg スペインを訪れたのは2004年3月で、9.11テロの半年後だった。旅行会社に申し込んだ頃にスペインのアトーチャ駅で爆破テロがあり、千人以上の死傷者が出た。スペインがイラク戦争に加担したためと言われた。旅行は無理かな、と思ったが友人らは「どこだって危ないよ。一度あった所に二度はないでしょう。」など、無責任な事を言っていて、どうしようか迷った。 行く決心がついたのは、スペインがこの自爆テロで、イラクから軍隊を引き上げたというニュースのためだ。スペインはいい国じゃないか、と思ったのだ。 さて、旅行準備を進めていくうちに「海外安全情報」を見たら、スペインの治安はひどく悪く、特に日本人旅行者は強盗、殺人の被害にあうので要注意、とあって、また考えてしまった。 バッグはたすきがけにしてはならない、なぜかというと、強盗にあったとき命までなくさないように、ブラブラ手にぶらさげている方が良いのだそうだ。これで一気に不安は増大した。 最後まで止めれば良かった、とくよくよしながらの出発。持ち物はすべてなくなっても惜しくない物に固めて・・。 スペインは直行便というのはなく、ロンドンのヒースロー空港乗り換えで現地には夜の10時ぐらい着の予定だった。もちろん、ホテルまでの送迎を予約した。 こういう不安なときに限って、ヒースローからスペインまでの飛行機は2時間もおくれ、ヒースローでひたすら掲示板とにらめっこだった。 やっと到着して出迎えた送迎車(私一人)に乗り込み、ホテルに着いたのは12時。疲れてフラフラしている私に、旅行会社の現地スタッフの人が何やら説明を始めた。 スペインは非常に治安が悪い、ホテルの近辺が一番危ない(観光客がねらわれるため)、夜は絶対に外を歩かないこと、早朝も危険なので散歩したりしないこと、午後はもっとも危険(みんな昼休みで歩いているのは、観光客と泥棒ぐらいのものだ)、とまあ、こんな話を聞かされた。朝がだめで、午後がだめ、夜がだめってことは、午前9時から昼までの間だけってことだ。話をききながら、どんどん気が滅入って、部屋に入るときはつい書類をロビーに置き忘れそうになり、また、だから言わんこっちゃない、とばかりに旅行会社の人にくどくど注意されたのだった。 「部屋に入ったら鍵をかけて下さい。5分後に電話をして無事を確かめますから、」と言われ、最後のとどめをさされた気分だった。ホテル内でも危ないの?と思った。スペインにようこそ、という雰囲気は微塵もなくほんとうに不愉快だった。 不安で暗い気分でのスペイン第一夜、考えたら、日本の我が家を出てから24時間も経っていた。
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チャンツー

私も2004年5月にスペインに行きましたよ!駐在している友人夫妻を
訪ねに1人で行きました。テロの後でしたが、皇太子の結婚式を
控えて逆に厳戒態勢で安全でした。
旅行会社の方はsachat06さんの為に怖いことを言ったと思います。
私も事前チェックでは「怖い国だな」と思いましたが、行ってみたら
全く問題ありませんでしたね(^-^)v
by チャンツー (2008-05-12 17:02) 

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