SSブログ

イタリアへの旅(2)〜シエナの街〜 [旅行記]

DSCN0469.jpg
フィレンツェに一泊して、翌朝あわただしく8:50のバスでシエナへと向かった。1時間半ほどでシエナに到着。キジアーナ音楽院のあたりだけ見ても、古い伝統を持った美しい街であることがすぐにわかった。起伏のある狭い石畳をはさんで、石造りのきれいな店や住居、ホテルが並んでいて、ここを歩いているだけで日が暮れそうだ。

でも目指すはキジアーナ音楽院。ホテルに荷物を置いてすぐに音楽院に向かった。(ホテルは音楽院のすぐ側だ。)
セミナーは9時30分から始まり、30分ほど過ぎていたため、受け付け嬢にあっさり断られてしまった。丁寧にお願いしたけどだめだった。

音楽院の見学が叶わなかったので近くを散策した。
シエナの街の小さな路地の四つ角のような場所には必ず、噴水のようなものがあって、動物の彫像が見張るように立っている。せまい場所では建物の壁についているのもある。これは「泉」と呼ばれ住民から大切に守られているのだそうだ。
DSCN0472.jpg

シエナについては、池上俊一著「シエナー夢見るゴシック都市」(中公新書)に、知りたいことのすべて、シエナの魅力のすべてが書かれている。(まるでシエナに恋した著者がシエナに捧げたようなこの本は、とても良い本だ。)
IMGP5128.jpg
本によると、シエナは三つの区に分かれ、その三分区がさらに細かなブロックに分かれ「コントラーダ」(街区)を形成している。日本で言えば町内会みたいな単位だけど、それぞれのコントラーダは、各政庁、教会、財産を持ち、シンボル、守護聖人、旗や歌、色まであり、その強い絆は700年間(今日に至るまで)も続いてきた、というから驚く。

狭い路地の隅々までゆるみのない空気を感じるのはそのせいかもしれない。
コントラーダの象徴(シンボル)は、「竜」や「豹」「一角獣」「牡羊」「鷲」「梟」などの勇猛そうな動物もいれば、「蝸牛」「亀」もあり、中には「芋虫」というのもあるからなんだか不思議だ。動物ではなく「波」「塔」「貝殻」などもある。
DSCN0517.jpgDSCN0536.jpg
DSCN0570.jpg
子供が生まれるとそこのコントラーダ人として教育もされる。コントラーダの絆は、観光客である私にも、数日間いるとわかってきた。

そして街の真ん中にあのカンポ広場がある。
建物と建物の間に何本も細い路地があり、少し路地を下るとパッと明るいカンポ広場に出る。
ここは、700年間市民の憩いの場で、この広場でパリオと呼ばれる馬の競走(各コントラーダの代表騎手が裸馬に乗って広場を3周して競う)が毎年7月と8月の2回、開かれている。
確かにカンポ広場は広いけど、ここで馬乗りの競争をしたら、すごく危険なんじゃないかなあ、と思った。観客もぎっしり押し寄せるので、みな何時間も身動きもできないそうだ。
そしてレースは一瞬で終わるけど、この競技までの長い長い準備期間、競技後の祝賀会までもがコントラーダの団結を強めていくらしい。
このカンポ広場にはシエナに滞在していた数日間、毎日朝に夕に通った。広場でアイスクリームを毎日食べた。アイスクリームのおいしさはイタリアが一番、と思った。

DSCN0565.jpg上から見たカンポ広場
DSCN0541.jpgカンポ広場
DSCN0478.jpg
広場の回りでくつろぐ人達。
nice!(0)  コメント(2) 

nice! 0

コメント 2

齊藤

イタリアのアイスは旨いのですか・・・。知っていたら、ミラノで味わったのに!千駄木の芋甚とどっちが上だろう。
by 齊藤 (2008-07-08 00:49) 

sachat06

斉藤さん、美味しくて量がタップリ。この味はここだけだと思うと、毎日食べずにいられませんでした!
ところで千駄木の芋甚のアイスは食べたことありません。シエナの方が絶対勝つ、と思いますが。(笑)今度行ったらぜひ食べてみてください。(世界中歩き回っていらっしゃるようですね。)
by sachat06 (2008-07-08 21:52) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。