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東京シンフォニエッタ定期演奏会(第23回)2008/7/10 [音楽]

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(上野 東京文化会館小ホールにて)
東京シンフォニエッタ定期演奏会(7月10日)に行ってきました。今回の演奏会は「プレザンス音楽祭2008より」というタイトルで、今年の5月に、パリのシテ・ドゥラ・ミュージックで世界初演された作品の、日本での初演でした。フランスの委嘱により書かれた作品三曲(一柳慧、西村朗、ジャン・ルイ・アゴベ)が入っていて、フランスの雰囲気が感じられる演奏会でした。

プログラム
1. ジャン・ルイ・アゴベ:セクティオ(2008)
2. オリビエ・メストン:マトリョーシカ(2002)
      ー休憩ー
3. 一柳 慧:回遊する空間(2008)
4. 西村 朗:虹の体(2008)

ここのところ音楽から少し遠のいていて、久しぶりの現代曲コンサートだったので、砂漠に水が浸み込むように音楽が身体に入ってくる感じがしました。
こういう音楽を聞くと「人間らしい感覚とはこうだったか」と実感します。今までは人間らしい生活を送っていなかったな・・と思ったりします。「人間らしい」とはずいぶんアバウトな言い方でいかようにも使われる言葉ですが、この場合の「人間らしい」とは、「我に返った」という気持ちです。
今までの自分も「我」にはちがいはないのですが、良いコンサートを聴いてハッとするときの「我」は、好ましい自分(それまで他の事で忙殺されていた)ということです。

しかもこのところかなり精神的、肉体的にハードな日々が続いていたため、一曲目が始まったとたんまるで温泉に浸かって命の洗濯しているような気持ちになりました。(ああこんなにも疲れていたか・・)現代曲は聴き慣れない人には、かなり緊張感(不協和音とも思われるような不連続な音の連続によって)をもたらすようですが、けっこう頻繁に聴いていると、もう子守歌のごとく・・になりますね。

会場はいつにもまして熱気があり、ロビーには例によって現代作曲家、演奏家の方々、そうそうたる顔ぶれでした。何と言っても目立っていたのは、作曲家アゴベ氏でした。すらりと長身でジーンズに上着を着たアゴベ氏は、他の日本の作曲家の方々がお友達やら、取り巻きやらに囲まれているの中、一人でロビーに立っているものだから、アゴベ氏を見ていた私と視線があってお互いにニッコリ。「ボン・スワール」と挨拶を交わし、少しお話をしました。私が南プロヴァンスに行ったときのことなどを話すと、「ああ、私の妻がエクス・アン・プロヴァンス出身です。あそこはきれいな街でしょう。」と仰るので「はい、とても・・。でもエクス・アン・プロヴァンスでは私、足首を挫いてしまって大変でした。」など言い、「それは悪い印象になってしまったでしょう。」と笑うので「まあ、そうなんですが。」など他愛のないお話をしたのでした。

音楽の話を伺えば良かった・・と後で思いましたが、あまりに気さくで優しそうな方だったので、ついつまらない話をしてしまいました。かなり頻繁に来日されていらっしゃるようです。
いっとき、自分でフランス語を勉強したりもしていたのに、何事も長続きせずこのところ全く練習していなかったので、肝心なときに役に立たず残念でした。こういう「まさかのとき」のために、興味を持ったものはしっかりやっておくものだ、とまたも痛恨でした。

フランスのパリのシテ島で、東京シンフォニエッタの演奏会を聴けたら面白いだろうな、と思います。
サイモン・ラトル指揮、ベルリンフィルの公演のチケットも当たってしまったし(当たるわけないと思っていたのに)、急に音楽に向けて生活の流れが勢いをましてきそうです。

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コメント 2

ふくふきママ

こんにちは!こんな演奏会って、素敵ですね。
現代曲にはまだまだなじみがないわたくしですが、作曲したかたとリアルタイムで会えるなんて、考えたら夢のようですよね。

by ふくふきママ (2008-07-27 18:55) 

sachat06

ふくふきママさん、こんにちは!
確かにリアルタイムで作曲家と会えるのは貴重な経験かも。ずっと後になって「この作曲家には会ったことがあります。」なんて、自慢の種にしているかもしれないですね〜。
現代曲も聴いているうちどんどん耳がなじんでくるから不思議です。
by sachat06 (2008-07-27 20:56) 

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