2016年 フルート・幻の名盤 [音楽]
2016年、幻の名盤、2枚を紹介。
なぜ幻かというと、一般発売されていないからです。
2枚ともコンサートの記録として録音されたものです。
なんとかCDとして発売してもらえないかと思うのだけれど、演奏しているご本人が、その必要はない、記録として残っていればそれで十分、などと言ってまったくその気がないので、弟子たちのごく一部が所持しているにとどまっています。
『武満轍没後20年記念 〜 小泉 浩・佐藤紀雄ジョイントコンサート』
(曲目)
エキノクス 1993
ヴォイス 1971
すべては薄明のなかで 1987
巡り ー イサムノグチの追憶に ー 1989
海へ ー アルトフルートとギターのための 1974
フォリオス 1974
フルート 小泉 浩 / ギター 佐藤紀雄
(2016年7月1日 近江楽堂にて)
演奏は素晴らしく、また曲の紹介の小泉浩氏と佐藤紀雄氏のトークにも感銘を受けました。
あんな風な豊かな演奏はこの二人ならではでしょう。
小泉先生は、今回は60〜70点だ、『海へ』は一音目が失敗した、と細かなところでご自分の演奏に不満足(いつだって不満足なのですが)なようでが、『海へ』は、武満徹が望んだ世界、大きなくじらになって大海を泳ぎたい、という言葉通り、私は大きな海を悠々と泳ぐ鯨の気分を味わいました。
曲作りの際の武満徹との会話を紹介できる人などそうそうはいないでしょう。
電話で、武満が「この音を吹いてくれ」、先生が音を出すと、「別の指使いで出してみてくれ」と言う。先生がまた音を出す、「やっぱり、そっちの方がいいな。」などなどの会話・・。
佐藤紀雄氏の曲の紹介も大変興味深く、幸いなことにすべてお二人のトークも録音されている。
そのままそっくりプログラムノートとして完璧なCDができそうです。
『Melodieux』
(曲目)
1, 「歌の翼」による幻想曲 シュトゥックメスト
2. シチリアーノ フォーレ
3. カルメン間奏曲 ビゼー
4. 別れの曲 (p) ショパン
4. 浜辺の歌 成田為三
6. 宵待草幻想曲 多 忠亮
7. ノクターン 瀬下健二
8. ソナタ ドニゼッティ
9. ヴォカリーズ ラフマニノフ
10. メロディ ノブロ
11. 喜びの島 (p) ドビュッシー
12. ヴォイス 武満 徹
13. ハンガリア田園幻想曲 ドップラー
(アンコール)
14. 愛の挨拶 エルガー
フルート 小泉 浩 / ピアノ 大津直子
(2016年10月4日 大泉学園ゆめりあホールにて)
ゆめりあホールでのコンサート(フルート名曲集のような)は今年で3回目ですが、「もう二度とやらない、あれは自分の音楽ではないから」と小泉先生は仰います。
演奏された曲は、あまりにも有名なのでフルートをやる人なら誰でも一度は演奏する曲。
今さらわざわざ聴きたいとは思わないものですが、今回のコンサートでは、こんなにいい曲だったのか!と改めて一つ一つの曲に驚きを感じました。
これだけの音色の演奏はめったに聴けるものではありません。
毎晩このCDを聴いていますが、いい演奏というのはいくら聴いても疲れないものだと実感できるCDです。
小泉先生が若いときに作成したCDはたくさんありますが、70代になっての演奏というのも記録に残す必要はあると思います。
演奏家というのは自分に厳しく、小さなミスも我慢がならず、あんな演奏ではだめだと切り捨ててしまうのですが、聴く方としては、今の演奏をもっと聴きたい。
後世代のフルーティストのためにきちんとCDを残してほしいです。
音楽家としてそういう義務があるのだはないかと思うのですが。。。
*追記
妹に「はい、これが今の日本一のフルートの音だよ。」とプレゼントしたら、とても喜んで毎日聴いているようで、友達からも、ぜひぜひ欲しい!と言われているそうな。
フルートはまったく縁がない人にも、すごく美しい音楽、と思わせるところがやはり本物ならではです。
なぜ幻かというと、一般発売されていないからです。
2枚ともコンサートの記録として録音されたものです。
なんとかCDとして発売してもらえないかと思うのだけれど、演奏しているご本人が、その必要はない、記録として残っていればそれで十分、などと言ってまったくその気がないので、弟子たちのごく一部が所持しているにとどまっています。
『武満轍没後20年記念 〜 小泉 浩・佐藤紀雄ジョイントコンサート』
(曲目)
エキノクス 1993
ヴォイス 1971
すべては薄明のなかで 1987
巡り ー イサムノグチの追憶に ー 1989
海へ ー アルトフルートとギターのための 1974
フォリオス 1974
フルート 小泉 浩 / ギター 佐藤紀雄
(2016年7月1日 近江楽堂にて)
演奏は素晴らしく、また曲の紹介の小泉浩氏と佐藤紀雄氏のトークにも感銘を受けました。
あんな風な豊かな演奏はこの二人ならではでしょう。
小泉先生は、今回は60〜70点だ、『海へ』は一音目が失敗した、と細かなところでご自分の演奏に不満足(いつだって不満足なのですが)なようでが、『海へ』は、武満徹が望んだ世界、大きなくじらになって大海を泳ぎたい、という言葉通り、私は大きな海を悠々と泳ぐ鯨の気分を味わいました。
曲作りの際の武満徹との会話を紹介できる人などそうそうはいないでしょう。
電話で、武満が「この音を吹いてくれ」、先生が音を出すと、「別の指使いで出してみてくれ」と言う。先生がまた音を出す、「やっぱり、そっちの方がいいな。」などなどの会話・・。
佐藤紀雄氏の曲の紹介も大変興味深く、幸いなことにすべてお二人のトークも録音されている。
そのままそっくりプログラムノートとして完璧なCDができそうです。
『Melodieux』
(曲目)
1, 「歌の翼」による幻想曲 シュトゥックメスト
2. シチリアーノ フォーレ
3. カルメン間奏曲 ビゼー
4. 別れの曲 (p) ショパン
4. 浜辺の歌 成田為三
6. 宵待草幻想曲 多 忠亮
7. ノクターン 瀬下健二
8. ソナタ ドニゼッティ
9. ヴォカリーズ ラフマニノフ
10. メロディ ノブロ
11. 喜びの島 (p) ドビュッシー
12. ヴォイス 武満 徹
13. ハンガリア田園幻想曲 ドップラー
(アンコール)
14. 愛の挨拶 エルガー
フルート 小泉 浩 / ピアノ 大津直子
(2016年10月4日 大泉学園ゆめりあホールにて)
ゆめりあホールでのコンサート(フルート名曲集のような)は今年で3回目ですが、「もう二度とやらない、あれは自分の音楽ではないから」と小泉先生は仰います。
演奏された曲は、あまりにも有名なのでフルートをやる人なら誰でも一度は演奏する曲。
今さらわざわざ聴きたいとは思わないものですが、今回のコンサートでは、こんなにいい曲だったのか!と改めて一つ一つの曲に驚きを感じました。
これだけの音色の演奏はめったに聴けるものではありません。
毎晩このCDを聴いていますが、いい演奏というのはいくら聴いても疲れないものだと実感できるCDです。
小泉先生が若いときに作成したCDはたくさんありますが、70代になっての演奏というのも記録に残す必要はあると思います。
演奏家というのは自分に厳しく、小さなミスも我慢がならず、あんな演奏ではだめだと切り捨ててしまうのですが、聴く方としては、今の演奏をもっと聴きたい。
後世代のフルーティストのためにきちんとCDを残してほしいです。
音楽家としてそういう義務があるのだはないかと思うのですが。。。
*追記
妹に「はい、これが今の日本一のフルートの音だよ。」とプレゼントしたら、とても喜んで毎日聴いているようで、友達からも、ぜひぜひ欲しい!と言われているそうな。
フルートはまったく縁がない人にも、すごく美しい音楽、と思わせるところがやはり本物ならではです。
2016-12-31 18:51
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