SSブログ

天満敦子 無伴奏ヴァイオリン・リサイタル [音楽]

11月15日 紀尾井ホールにて、天満満子ヴァイオリン・リサイタル。
やっと天満敦子の生の音を聴いた。無伴奏のバッハ・・。
一体、一人でどうしてあのような世界が創れるのだろう。
地上ではなく天上の音楽・・。人間界を超えてる、というのが感想です。
もうこういう音楽を聴いたら死んでもいいなあという感じ。

紀尾井ホールはたどり着くのがむずかしくなぜかいつも時間に遅れてしまう。今日も、二ヶ月も前から楽しみにしていた今日も、懸命に走ったけど、おくれてしまった。1曲目のバッハ「パルティータ第3番ホ単調」は会場の外で映像を見ながら音を聴くはめになった。場外でも演奏のすごさは伝わってきた。

2曲目、バッハ「ソナタ第2番イ短調」、ステージの天満敦子は黒いスモック風の衣装で、想像通り自然なたたずまいで存在感があり、ストラディヴァリウスから出る音はまぎれもなく天満敦子の音・・。
(2部)
3曲目、和田薫「独奏ヴァイオリンのための譚歌」天満敦子の厚みのある豊かな響きを生かした作品。作曲家和田薫氏は「”天満敦子が奏でるヴァイオリンのための曲”ーこの動機のためだけに作曲をすることは、世界に無二のヴァイオリニストと出会えた歓び、そこに起こる創作意欲の情熱、そして作曲家として演奏者と共感したい根源的な創造行為だった」とプログラムに寄せている。
中野雄氏は、「こんな想いで曲が書ける和田薫という作曲家は本当に幸せな人だとしみじみ羨ましくなった。そしてこんな気持ちで作品を献呈してもらえる天満敦子というヴァイオリニストは、何と幸せな音楽家だろう」と書いている。

4曲目はバッハ「パルティータ第2番ニ短調 ”シャコンヌ付”」
圧巻でした! 人間界ではなく天上の、宇宙のかなたの音楽の世界。ひたすら魂と向き合っているような不思議な感じ。よけいなものはすべて振り払われ、純粋な魂以外は何も残っていない感覚。もう一度言うが、なぜ一人の演奏家がこのような世界をつくることができるのだろうか、と思う。

5曲目、「望郷のバラード」シャコンヌを聴いてからっぽになった心には遠くで聞こえる子守歌のようでありました。
天満敦子のリサイタルに「ブラボー」は似つかわしくない。人間の声など汚らわしい。控えめに心からの拍手をおくるだけでよろしい。

一目近くで天女さまを見ようとわざわざサイン会まで残りました。演奏を終えた天満さんは無邪気で気さくで底抜けの明るさを感じさせる方、でした。
それにしても今さらながらバッハの音楽はすごい。300年前にこんな音楽が作られたなんて、それを今聴いて感動しているなんて・・不思議なものです。


nice!(0)  コメント(2)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 2

ふくふきママ

バッハのパルティータ第2番は、シャコンヌだけが演奏されることもあるようですが、今回はもしかして全曲だったのですね♪
やはりパルティータは数曲がセットの音楽であり、そこまでの数曲があり、そしてシャコンヌに突入する、その必然性があるのだなあと、思います。わたくしも、このようなすばらしい演奏で、全曲を聴いてみたいです。。。
(この曲は、ときどき、清水の舞台から飛び降りる(変なたとえですが)気持ちでひとりで演奏してみたりします。)
演奏する前に、お清めしてお祈りしないといけないような気持ちになります。
by ふくふきママ (2007-11-23 18:35) 

ゆき

シャコンヌだけではあのすごさに何か少し欠けるような気がしますね。やはり全曲がいいです♪
パリティータ自分で演奏できるなんてうらやましいです・・。
by ゆき (2007-11-23 19:04) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。