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篠崎史子ハープの個展・第三夜 [音楽]


12月5日 東京オペラシティ・タケミツメモリアルホールにて

篠崎史子さんのコンサート「ハープの個展」は35年間で10回催され、今年は10周年に当たりました。春、夏、冬と3回のコンサートがあり、昨日が最終の第三夜でした。一年でリサイタル3回というのはすごいことです。しかもすべて現代曲。今日のプログラムの4曲のうち武満徹の「海へII」以外の3曲は世界初演でした。

篠崎史子(ハープ)本名徹次(指揮)小泉浩(アルトフルート)東京都交響楽団

☆武満徹;海へII

もともとこの曲はフルートとギターのための曲です。フルートと言えば小泉浩氏、ギターは現代音楽ギタリストの佐藤紀雄氏しかいません。(武満徹のフルート曲はいつも小泉浩の音をイメージして作られたのです。)この曲がフルートとハープに編曲され、今回はさらに管弦楽が加わったバージョンでした。小泉先生はどれがやりやすいのだろう、やはり最初のギターかな・・、と友人と話していたら、休憩時間にその佐藤紀雄さんとバッタリ会いました。私はこういう偶然がけっこうあるのです。考えていたその人に会ってしまうという偶然。
まあこのコンサートに佐藤さんがいることは不思議はないのですが、おかげでいろいろな話が聞けてラッキーでした。

☆池辺晋一郎;氷上燐光〜ハープとオーケストラのための協奏曲

池辺さんも現代音楽のコンサート会場にはしょっちゅう見えています。作曲家がこういう場面にいるのも当然ですが。ステージでN響アワーのときみたいに曲の解説をしてくれました。篠崎さんのハープのキラキラした響きそのものを曲にしたということで、なるほどと感じた曲でした。完成したのが11月11日で、できたてのほやほやの曲です。

☆猿谷紀朗;夕星のかぎろひ〜ハープとオーケストラのための

猿谷氏が日中交流で中国を訪れたとき、夕暮れ時に万里の長城に行き、金星が明るく輝いているのを見て、曲のイメージが湧いたとのことでした。

☆権代敦彦;ピエタ〜ハープのためのディプティークII

迫力ある、ちょっとマーラーの最終楽章を思わせる雰囲気が気に入りました。太鼓が轟き、鐘が鳴り、弦はゴーゴーと鳴り・・。大音響なのに心地よさを感じました。

それにしても、いつも指揮者というのはすごいなぁ、気持ちがいいだろうな、と思うのですが、なんと言ってもすごいのは作曲家でしょうね。自分が作った曲を一流の指揮者、一流の演奏者が演奏してくれる。すごいことです。演奏後の作曲家の皆さんの嬉しそうな、満足そうな笑顔は、当然でしょう。アンコールは篠崎さんと篠崎さんの娘さんの2台のハープの素敵な曲でした。

これで私の今年のクラシックのコンサートは終わりかな。恒例の年末のベートーヴェンどうしようか考えています。


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