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スペイン一人旅(終)〜ミロとピカソとガウディ〜 [旅行記]

IMGP4654.jpgミロ美術館屋上一部

最終日、ミロ美術館とピカソ美術館を訪れた。
スペインで気が付いたことは、ここは鳥が多く、しかもとても良くさえずるということ。そしてバルセロナのショッピング街は道路の真ん中に小鳥を売っているスツールが多かった。まるで花屋のように小鳥を売る店がたくさんあって不思議だった。スペイン人は鳥が好きでみな鳥を飼っているのだろうか、と思った。
鳥と言えば鳥の歌《スペイン・カタロニア民謡》がある。チェロの名手カザルスが平和への祈りを込めて弾いた演奏とカザルスの言葉「私の故郷のカタルーニャでは、鳥たちは平和(ピース)、平和(ピース)、平和(ピース)!と鳴きながら飛んでいるのです。」(1971年に国連大会議場で開かれた演奏会での、カザルスの発言)が思い浮ぶ。

そう言えば、ミロの絵のテーマは、常に「太陽」「星」「女」「鳥」だ。どの絵にも小鳥がいる。ミロはバルセロナ生まれな。「太陽」「星」「鳥」はなるほどまぎれもなくバルセロナ(カタルーニャ地方)の象徴のように思える。この美術館は明るく光りあふれる空間でミロのやさしく楽しい作品に囲まれ至福のときを過ごせた。

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ミロ美術館の明るさに比べ、ピカソ美術館の方ははごちゃごちゃした裏通りにあり、中もなんだか薄暗く、高校生の団体がいて騒々しく、居心地がいい雰囲気ではなかった。ピカソはアンダルシア地方のマルカ生まれで、14才のときバルセロナに移り住み、23才までスペインを転々としたそうだから、思春期のもっとも感じやすい時期をこの地で送ったことになる。
ここではプラド美術館にあるベラスケスの有名なマルガリータ王女の絵「ラス・メニーナス」をテーマにしたピカソの連作、同名の「ラス・メニーナス」が非常に印象的だった。

ぶらぶらバルセロナの街を歩いてみたが、のんびりした雰囲気で、治安情報はかなり大げさなのではないかと思った。街のあちこちにスコットランドのサッカーファンが緑と白のTシャツ姿で勝利を祝っていた。

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最後に再び「カザ・ミラ」を見ることにした。自自由自在の形や装飾がふんだんのガウディの不思議な建築物。外観はくねくねとめまいが起きるようなマンション。内部は意外にも落ち着いていて暮らしやすそうだった。実際に「カザ・ミラ」はマンションの一戸が公開されているだけで、他の家には普通に人が住んでいるのだ。後でTVで「カザ・ミラ」に住む家族の番組を見たけど、一体いくらするのかな、とつい考えてしまう。

IMGP4662.jpgカザ・ミラ

屋上は好きな場所でくねって曲がり、階段が登ったり下りたりのワンダーランドで、遠くバルセロナの街が見渡せた。

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2004年のスペイン旅行は治安が悪いという情報でかなり緊張していたため、記憶が鮮明に残っているようでもある。最近の安全情報は特にスペインが危険というわけではなさそうで、普通の観光地並といったところ。スペインに住み現地でツアーガイドをしている人が「一体安全情報って誰が流しているんでしょう!」と憤慨していたが、そう言われてみれば、情報源は何に基づいているのかわからないのだけど、実際に被害に遭った日本人が多かったのにちがいない。
カタルーニャ料理はとてもおいしそうだけど一皿の量が多いので数人で分け合いたい。バルセロナでランチを食べたがサラダがとびきりおいしくて10種類以上の野菜がギューギュー詰まっていて、食べても食べても半分も減らず、かえって増えてくる感じがして途中でギブアップしてしまった。何人かで料理をオーダーする方がいろいろ楽しめる。

ダリ美術館は見る時間がなかったので今度行ったときに見たいと思う。ミロとピカソとダリとガウディには共通したものがあるように思われる。
2004年3月27日帰国。それにしてもスペインは遠い。かかった時間は往路24時間、復路22時間だった。
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コメント 4

ふくふきママ

スペインの太陽の明るさが伝わってくるようです。
バルセロナは、バルセロナオリンピックの中継でテレビで見て以来、あこがれの街です。ガウディ、そしてミロ!
わたくしもひとりでゆっくり旅してみたいです。ただし、たしかに一人だと、食事だけはとても困りそうですよね。ひと皿の量が本当に多そうです。

ロンドンにいる間に、一度はスペインに行ってみたいなあと思います。ロンドンの人々は、スペインが大好きのようです。
by ふくふきママ (2008-03-30 08:02) 

sachat06

ロンドンから見ればスペインは南国ですね・・。
特に紺碧の空の色は格別です。
灰色でどんよりしていることが多いロンドンの空の下で生活していると、スペインにあこかれる人が多いのも頷けますよ。

by sachat06 (2008-03-30 15:11) 

齊藤

> ミロとピカソとダリとガウディには共通したものが

ありますね!そういう名前を出されると、私もスペインに行ってみたいと強く思います。パリにあるダリ美術館には行ったことがありますが、小ぶりながら充実していました。
by 齊藤 (2008-03-31 00:12) 

sachat06

斉藤さん、美術館はスペインが一番おもしろくて充実していると思います。ミロ、ピカソ、ダリ、ガウディの奔放な形、色彩・・お国柄でしょうか。
スペインは広いのでゆっくり時間をかけて回りたいものです。
by sachat06 (2008-03-31 09:38) 

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