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東京シンフォニエッタ「室内オーケストラの領域」 [音楽]

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東京シンフォニエッタ第24回定期演奏会「室内オーケストラの領域」
(2008年12月4日、トッパンホールにて)

<プログラム>
成本理香;痕跡:小町少将道行〜室内オーケストラのための(世界初演)
江村哲二:ハープ協奏曲II (2001)
ドリノール・ジムベリ;ひばり(世界初演)
湯浅譲二:プロジェクション チェンバーオーケストラのための(世界初演)

今回は「入野賞」(今回は室内オーケストラ作品)の授賞式がありました。
受賞されたのは成本里香さん。<作品名;痕跡;小町少将道行〜室内オーケストラのための>
現代曲と言っても20世紀後半から今現在まで幅がありますが、今回のプログラム4曲のうち3曲が世界初演なので文字通り現在の音楽。
現代曲も東京シンフォニエッタなどで、数多く聴いていると、音楽への入り方もスムーズになります。
なんせ世界初演なんだから、「何にも考えず、無心に、音楽に身をまかせること」しかありません。プログラムに作曲者の曲の解説が載っていますが、大体目を通す時間がないため、何の先入観もなく聴くことになります。
音楽を聴きながら自由にイメージをふくらませ、ふくらませすぎて自分の世界に入ってしまい、はっと気づいたら音楽が終わっていて、なんかあまり音楽を聴いていなかったような気持ちになることもあります。

今回の作品の中では成本理香さんの<痕跡;小町少将道行〜室内オーケストラのための>が印象に残りました。柔らかな音の動き、水に浮かんでいるアメンボーみたいな気分になって、日本の自然の風景みたいなものを味わっていました。曲名および解説を後で読んだら、三味線浄瑠璃音楽「ー中節」の中の「小町少将道行」という作品の構成をヒントにした、とあり、しっくりなじみやすい気がしたのは和音楽に関係していたせいか、と思いました。

また湯浅譲二氏の<プロジェクション チェンバーオーケストラのための>は、東京シンフォニエッタのために書き下ろした作品だそうで、どっしりした輪郭を持った作品で、さすが湯浅作品だなぁ、と重いました。現代音楽を並べて聴くと、ある種の共通項(リズムだとか音の使い方だとか)を感じるのですが、そういうものはまた今後どんどん変化していくはずで、一体音楽の歴史はどんな風になっていくのだろう、と考えます。

(付け足し)コンサートの前に何を食べるかは、いつも頭を悩ませる問題です。近くにいい店がない、時間もない、という中、トッパンホールはすぐ近くに沖縄料理の店があって大助かりです。現代曲と沖縄料理が合うかどうかは別問題として、久しぶりに何かおいしいものを食べたと、元気になって音楽会に臨めます。ビールなんか飲めるとすごくいいのだけど、アルコールに弱いためグラス半分で15分後には確実に気分が悪くなるから水でがまんです。それがいつも残念。
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