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北村宏司騎手来たる〜飯綱乗馬クラブ [乗馬]

10月18日、飯綱の乗馬クラブに北村宏司騎手が来るというので、午前中騎乗見物に行きました。
8時に行くと「9時過ぎだよ」と言われたので、クラブの愛犬ロンを連れて散歩したり、その辺を掃いたり、馬に話しかけたりして時間つぶし。

洗濯したゼッケン類を干そうと外に出たら、長身のすらりとしたきれいな人が「おはようございます!」と挨拶をしてきたので、<今日はここの会員さん以外にも北村騎手を見物に来る人もいるのかなぁ>と思いながら「おはようございます」と挨拶を返しました。(後で知ったことですがその人が北村騎手の夫人でした。)

厩舎の中から数人が出てきたので「こんにちは〜」と挨拶すると、「こんにちは〜」と元気に答えてくれた人、すれ違ったあとで「あ、今のが北村騎手?」と気付く。
時々テレビで見ている顔なので知っている人かと勘違いした私。とても気さくな感じで回りにとけこんでいるから余計わかりませんでした。

ライブラリ - 10628.jpg北村ご夫妻  

乗馬クラブの会員さんのご子息が競馬の騎手だと知って最近競馬を見るようになったけれど、それまでは競馬はまったく興味がありませんでした。馬は好きだけれど、ドドーッとあっという間に走り抜ける馬を見ても面白くも何ともない。(ある馬、ある騎手を応援してはじめて面白いのだとわかったのも最近のことで・・。)
それに、子供の頃から競馬場というのは世の『悪漢』どもがうじゃうじゃ集まっている所、という先入観を持っていました。(競馬ファンの人ごめんなさい)
機会があって初めて東京競馬場に行ったとき、広々していてきれいで、警備がビシッとしていて、東京の街中より安心できる雰囲気には本当に驚きました。

さて北村騎手は中学生まで飯綱乗馬クラブで馬に乗っていたそうで、引退した競馬馬を何頭か飯綱クラブに引き取っています、今日はその馬たちに騎乗しました。
プロの騎手なんだから上手なのは当たり前なのだけれど、何と言っても飾り気のない人柄に惹かれました。
ネバキングダムという馬に乗り、「ワ〜、久しぶり、2年ぶりかな、これに乗るのは・・」「なんか上手く乗れないなあ」とか言っている。(競馬の乗方ではないので) キングダムはレース中「ぶちっと大きな音がして靱帯が切れた」そうです。飯綱に来たときは脚を腫らしていて、直るまで半年以上かかりました。2年ぶりに会った馬に懐かしそうな笑顔の北村騎手でした。

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ネバキングダムに乗る北村騎手

北村騎手のお父さんが騎手の騎乗を見て「だめだな、ありゃ」と自分が乗りたい素振り。結局お父さんがキングダムに乗って、北村騎手はマチカネミノリに乗り替わり。
マチカネミノリを見てニコニコしながら「こいつ、絶対オレのこと嫌いなんだよな〜」とか言っている。
お父さんがキングダムを走らせているのを見て「うまいな〜」と感心していました。

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ネバキングダムに騎乗する北村騎手のお父さん

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マチカネミノリ

お父さんが「障害やろう」と言い、みなで坂道を降りて下の障害馬場に行きました。
しばらく跳んだ後、「(障害は長い間やっていないので)なんか、ドキドキしちゃった。」と感想を述べる北村騎手でした。

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親子で障害

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ピサノパテック  馬装しているのは妹さん

「この馬(現役時代)オレ、触れなかったよ。」だそうです。セン馬になった今でもけっこううるさい面を見せることのあるピサノパテックです。

オルゲゾグラフィという馬に乗って「これ、すごく「いい馬だなぁ」としきりに言っていました「先生がよそにやりたくないと言っていたのがわかるな〜。」
北村騎手の先生って誰かな、と思っていると「騎手にとって先生というのは調教師さんのことですよ。」と北村夫人が教えてくれました。

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オルゲゾグラフィ

オルゲゾグラフィは呼びにくいので、皆が「サンサイ」と呼んでいるようです。「4歳になったときどうするの?」など誰かが言っている。
「私は短くしてオルフィーと呼んでいますよ。」と言うと、「オルフィ・・オルフィ・・」と響きを確かめるようにつぶやいて「オルフィ、いいんじゃないかな、その名前」と。
一対一で話しているわけでもないのに、大勢の中の一人のつぶやきをさっと聞き取って答えてしまう能力ってすごいと思います。

とにかく印象的だったのは、北村宏司騎手は人ときちんと会話ができる人、ということ。
他人と(しかも行きずりの他人)しっかり会話をする人というのはよく考えて見ると、乗馬をするしないに関係なく、めったにいないものです。

私も、その場その場でいろんな人といろんな会話をするけれど、話しながら(誰でもそうだと思いますが)、答えというものを真面目に期待していない。その場かぎりの会話なんだから話している双方にとって挨拶の延長にすぎないと思っていて、お互いに軽〜く、それぞれ話したいことを話しているのです。

ところが北村騎手は違った。話しかけたことにまともに答えてきたのでびっくりしてしまった。
マチカネミノリの輪乗りをして近くに来た北村騎手に「今朝、その馬に20分くらい話しかけてやりました。」と小さな声で言うと「ありがとうございます!」とはっきりした返答が返ってきて仰天しました。
馬に20分話しかけた、など言ったら、普通は冗談言っていると受け取られるだけで「へぇ〜、何話したの?」とか「フフフ・」とか、気のない反応しか返って来ないものです。

でも間髪を入れずに返ってきた「ありがとうございます!」にはほとほとまいってしまった。と言っても何にまいったか、わかる人もあまりいないでしょう。(『ニッチ・マッケイ』の本が好き、という人はわかるかもしれない。)
ミノリと話した内容はまたの機会に・・。

「北村騎手は本当に素敵な方ですね〜。」と、私は近くにいた奥さんに思わず言っていました。

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会員のTさんの愛馬ラルス(オランダ産、馬場馬術の馬)に乗る北村騎手。
北村夫人が乗っているのは(馬に乗ったのはまだ3回目だそうで)、わが大先生のスノーフレーク。
馬場馬術馬のラルスの乗り心地は?と尋ねると「すごくいいけど、馬の動きが大きくてついていけないよ。」

記念に北村夫妻の写真を撮らせてもらおうとしたら、奥さんが「はじめにツーショットでどうぞ!」と、私と北村騎手を並べてシャッターを押してくれ、つぎに三人一緒の写真を他の人に頼むと、私を真ん中にしようとする・・すご〜い気配りを自然にやってしまうこの二人。なんか他の人とは違うなぁと感心してしまいました。

帰り際「ありがとうございました!」と皆に挨拶をして、ブーツをはきながら「ねぇねぇ、このブーツ見て、すごく安かったんだよ。韓国製、一万円!」と、奥さんのブーツを二人で見せて嬉しそう。中がフワフワのフリースみたいで、しかもサイズはオーダーでぴったりとか。(あれなら乗馬でも街でもいいな、私も欲しいな〜)
まったく自然体のお二人でした。5年ぶりの帰郷だとか。きっと久しぶりにリラックスできたことでしょう。

ライブラリ - 10666.jpgライブラリ - 10668.jpg
クラブ犬ロンと遊ぶ北村騎手
(ロンはこの後、アグッと北村騎手の手を少し咬んでしまったのでした。まったく何てことするの、ロン!!)

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