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フェルメール光の王国展 [芸術]

『フェルメール・センター銀座』にて  5月1日
ライブラリ - 11365.jpg「小路」一部

リ・クリエイトと呼ばれる複製画なのだが、とても良かった。特殊な技術で原画を再現している。360年も経ればどうしても絵の具は変質し色もあせるが、この複製は描かれた当時の色彩を分析し再現しているというのだから、技術の進歩はまったくすごい。
これまでに日本、オランダ、パリ、などでフェルメールを何度も見たが、フェルメールの全作品37点が一度に見られるのはここだけ。まったく豪華である。

何よりも嬉しいのはかなり近づいて見ることができるし、写真もOK、つまり安心してリラックスして名画を鑑賞できるということだ。
海外から日本に名画が来ると、たいていは長蛇の列。絵の前は人だかりで隙間からやっとのぞきこむようにして前の人が進んでくれるのをじっと待ち、ようやく目の前にしても次の人のことを気にかけながらなので、ゆっくり見ることができない。
大体が、名画を見るために人が押し寄せギュウギュウ並んで見るという状態が気恥ずかしいから、どうもうまく鑑賞できない。
それに見ている絵が何億、何十億もすると思うと、絵の値打ちがぶっとんで理解不能になってしまい、おちおち見ていられない気がする。

写真OKなので絵の一部を撮ったりしてみた。

ライブラリ - 11367.jpgライブラリ - 11366.jpg
「デルフト眺望」
絵を半分ずつ左右別々に撮ってみた。

ライブラリ - 11369.jpg
お馴染みの「牛乳を注ぐ女」の一部

ライブラリ - 11383.jpgライブラリ - 11376.jpg
左は「天文学者」 右は「地理学者」

モデルはレーウェンフックではないかという説があり、なんとなくそうなのかな、と思えてしまう。レーウェンフックは英王立協会へ発送した顕微鏡スケッチや自分の保存用のスケッチを画家に描いてもらっていた。その挿絵の画風がある時期から明らかに変わる。その時期がフェルメールが亡くなった時と一致しているため、レーウェンフックの挿絵はフェルメールが描いた、という説である。
レーウェンフックの顕微鏡の模型も展示してあった。
こんな小さなシンプルな顕微鏡で200倍〜500倍とは、何とも不思議。

ライブラリ - 11394.jpg

37点の作品を見ていると、本物を2,3点見ているときとは別の楽しみがあった。
窓と人物を組み合わせた絵が多い。楽器を持った人物の絵が多い。顔がのっぺりとしてわりと平面的な感じがする絵もある。風景画がいい。
360年も経って活き活きとしている人物・・絵の不思議さですね〜。

展示会は7月22日まで
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