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フルートレッスン(22)  〜楽器の話〜 [音楽]

フルートの頭部管の中のコルクは泣きどころで、
ある日突然音が出にくくなる。
でも、はっきりわかるほど出にくくなるわけではなく、
ただ何となく吹いているうち疲れやすくなってきて、何日かすると、練習が楽しくなくなってくる・・こういうときは、コルクがダメになっているときだということがようやくわかってきた。

先生に見てもらうと、「あ、これはコルクがダメだ」と診断され、コルク交換となる。
先生は一月に2回もコルク交換するときもるそうだ。
コルクには品質が良いのと良くないのがあって、一週間ほど使ってみて「あ、これはだめ」とわかる場合が多いらしい。
密度がある物が良いのだが、外目にわからないのが難点で使ってみるしかない。

フルートには湿度50%前後が理想的な状態で、冬は乾燥が困った問題となる。
先生はフルートを保管するときはコップ一杯の水と一緒に金庫に入れているそうだ。

楽器に対する先生の研究熱心は尽きることがなく、
レッスンに行く度に弟子の楽器の調子を確かめ音を吟味している。

この間、ソノリテ練習で低音はいつもよりスムーズだったけれど、高音域がなぜか苦しい(ヘインズは高音に強いのに)。
吹き終わって「高音が出にくかったです」と言うと、「それでよろしい。その位の抵抗があるのがいい。」「最近の楽器は全部の音が簡単に出るように作られている。だからまったくつまらない音になってしまう。」だそうだ。

この辺りの話はまだ私にはよくわからない部分もある。
倍音が少ないと「暗い音」、多いと「明るい音」というのも、なんとなくわかりそうでまだわからない。
先生が求める音は、明るくて響きがある音だが、きれいな音しか出ない楽器も、表現の幅が狭くなるためダメなのだそうだ。ザラッとした音色も出ないと・・。

ところで、あのエマニュエル・パユが楽器を新調したという話が音楽情報雑誌「ぶらあぼ」(2014年1月号)に載っていた。
ヘインズの14金製フルート。

IMG_1496.JPG

雑誌の中のパユの話を引用すると、

「1960年代にジャン=ピエール・ランパルも同型を使っていた名器で、”エレガント”の一言につきます。技術的な負担が大きく軽減されて、音楽により専念できる。古い車から最先端のハイブリッドカーに乗り換えたように幸せな吹き心地です(笑)」

いつも最先端のハイブリッドカーに乗っているような演奏をするパユが、そんなことを言うのは、どういう意味だろう?と不思議な感じ。

ヘインズ派の私としてはぜひぜひ、ヘインズを吹くパユの演奏を聴きたいと思っています。



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