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名人道具を選ばず [diary]

IMGP4995.jpgガリバーの勇姿
「弘法筆を選ばず」とはよく言ったもので、このことわざ、「名人楽器を選ばず」「名人馬を選ばず」など、いろいろピッタリあてはまってしまいます。
その逆は「下手の道具調べ」というそうで、これも、なるほどね、と思い当たります。
フルーティストの斉藤和志さんは、頭部管が24金のフルートを持っていて、これがすごい音を出します。
ところが斉藤さん曰わく、以前吹いていた銀の楽器を吹いても、オーケストラ(東フィル)の仲間には絶対にわからないそうです。もう身体が自然に金の音を出してまう、ということでしょうか。金と銀では明らかに楽器の音色も馬力も異なりますが、金を吹いていると、他のもっと安い楽器でも金と同様の音が出るようになるらしいです。N響の神田さんは木管フルートですが、N郷アワーで「他の銀や金のフルートの音色との違いは、ほとんど無いと思います。好みの問題ですね。聞いて区別するのは僕にもできないでしょう。」と語っていました。

では、どんな楽器を使って練習しても同じかというと、そうではなく、名器を使いこなすことによって、他の楽器も思うように使いこなせるものなようです。
「名人楽器を選ばず」になるためには、まず「名人」になる必要があり、それには良い楽器を用いて良い環境で、ひたすら練習するということが大事なようです。
そのためには「下手の道具調べ」という時期も経なければならないのは避けられない、ということですね。で、結局「名人」の素質を持った人が「名器」と巡り会い、大方の人は「道具調べ」で終わるということか・・。

写真は「名人馬を選ばず」の例。この馬はいつもボンヤリ眠っているような馬で、動かすためにはムチを見せたり蹴ったりと大変な馬なのですが、「模範演技」として現れたときは、見違えるようなバリッとした姿。同じ馬・・?と思ったのでした。みんなの前で演技をするのがうれしいらしく(インストラクターの言葉によると目立ちたがり屋なのだそうです)、広い馬場を格好良く駆けめぐり、バーを軽々と何度も飛び越し、胸をはって写真に収まったのでした。
私らビギナーは普段は完全になめられているんだな、と感じた次第。
「今日の乗り手は下手だな。ま、あんまり働かなくてもいいや。」位は思っているのでしょう。
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コメント 4

シゲ

こんばんは。
数週間前に高嶋さち子女史のヴァイオリンを聴いてきました。司会とアンサンブルをバックにストラデバリウスをひいたのですが、あまりの下手さにビックリしました。音が沈んでいたのでおかしかったです。名器なのにおかしいですね!
by シゲ (2008-06-04 20:56) 

sachat06

シゲさん、こんばんは。
それはとても残念なコンサートでしたね。
「ストラディバリウス」と言えども、万能ではないのでしょう。私はコンサートには結構当たる方ですよ。
by sachat06 (2008-06-04 23:33) 

ayu15

馬にのるのはこわぃです。
ハンドルもブレーキもないし、シートベルトもないもの。
(爆)

by ayu15 (2008-06-06 22:04) 

sachat06

ayu15さん、ほんとこわいですよ。「落馬は洗礼のようなもの」とか言われると、すごくナーバスになって、乗っていて肩が凝ってしまうんです。ドキドキ、ハラハラの連続です。
by sachat06 (2008-06-06 22:51) 

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