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佐藤紀雄&道元&入江要介 [音楽]

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久々に音楽の話。気づいてみれば9月も半ばを過ぎてしまっていました。
8月9月は何やら忙しくあっという間に時間が流れていきます。何が忙しいかって、まず「暑さ」と戦うのが忙しい、親戚やら身内やらのつき合いがある、旅行も・・という風で、ブログも放ったらかし。
この間は久しぶりに涼しい日、久しぶりに音楽に触れてきました。
9月10日、渋谷の「公園通りクラシックス」で、佐藤紀雄(ギター)木の脇道元(フルート)入江要介(尺八)によるメキシコ音楽を中心とした演奏会。
忘れないうちに感想を書いておきます。

< La Programa>
Espacio transitorios : Hebert Vazguez
( dos gitarras ) Taka-aki Sato / Norio Sato
Suite Niv Yol : Eugenio Toussaint
(fl ) Dougen Kinowaki (gt) Norio Sato
Tsuru No Sugomori
(shakuhachi ) Yousuke Irie
Improvisacion
ー Interumedio ー
El jardin del pasaje purpura : Hebert Vazguez
(shakuhachi ) Yousuke Irie (gitarra) Norio Sato
Entre lineas ; Juan Jose Eslava
(25 lineas koto) Maya Kimura
Sonic Chou - Chou flau ; Rodrigo Sigal
(flauta ) Dogen Kinowaki

プログラムはA4のただの白い紙に手書き(多分佐藤さん?)でこれだけ。
素っ気なく宣伝気がまったくない。せめてカタカナで書いてくれてもいいのに、と思います。曲の紹介で一回聞いても発音を覚えていられません。出演者の名前も漢字がわからない状態です。毎度のことながら一切の宣伝なしで、彼らは大勢の人に聞いてもらおうという気はないのかな〜、と思えてきます。今回も前回の演奏会で予定を聞いていたためわかったのですが、何と、前日の欠かさず行っているアンサンブル・ノマドの定期演奏会は聞き逃していました。

そして少人数の聴衆(この中には作曲者も3人入っていたのでホントにわずかな聴衆)で、この贅沢な演奏を楽しみました。
一曲目のHebert氏作曲のギターデュオはとても良い音楽で、クラシックギターの魅力を最大限に楽しめました。旋律が美しく自然でやさしい。演奏者の佐藤さんも「Hebertの曲はとてもいい。」と嬉しそうでした。
二曲目は佐藤さんのギターと道元さんのフルートで、道元さんの優美な音色を聴いているうち気を失いそうになりました。コンサートが始まってしばらくすると必ずこう。突然の別世界に身体がほぐれ始め、ついには眠気まで一気に行ってしむのです。毎日いかに心身に良くない生活をしているかを思い知る時です。
三曲目、入江要介さんの尺八の演奏。ノマドの演奏会でちょっと演奏を聴いたことがありますが、今回初めて尺八を本格的に聴きました。
感想を一言で・・。「恐れ入りました。」
尺八というのは、どこかひょろひょろして通俗的な表現の楽器、と思っていたのが、完全に間違いであったことを知りました。これは6曲目のキムラマヤさん(漢字がわかりません)の琴の演奏もそうでした。日本の楽器である尺八、琴が、どんな微妙な表現も正確にでき、音は完全に演奏者がコントロールでき、しかもその表現力は西洋楽器を上回るように感じました。

Improvisaccianでは、ギター、フルートに尺八が加わった演奏で、途中でギターが退散し、次にフルートが退散し、尺八が残る・・という戯画のような音の風景を3人が演じられていて、みなの笑いを誘っていました。う〜ん、尺八はすごい楽器、入江要介の演奏はすごいです!

5曲目もHebert氏の曲で、佐藤さんのギターと入江さんの尺八の演奏。名共演でした。旋律がすばらしく印象的な曲でした。
6曲目の琴の演奏は先に書いた通り、日本の伝統的楽器というジャンルを完全に超えていました。作曲した Juanさんは、「時の流れはいろいろであって、その様々な時を表現しようとした」と仰っていましたが、まさに、琴だけで「宇宙」をあらわしていました。半年がかりの作曲、そのうち4ヶ月は「琴」の特質を暗中模索し、残りの2ヶ月で、数音ずつを、まるで、絵や詩のように書き積み上げていったそうです。(演奏者の木村さんのお話)もしかすると現代曲にこれほどマッチする楽器は他にないかも知れません。

最後の曲は「蝶々が体験した世界」がテーマだそうで、蝶々がメキシコの都市、あるいは東京に現れて感じた気持ち、「蝶々になったつもりで聴いてみて下さい。」と言われたので、そう思って聞きました。ナルホド、都会のにぎわい、雑踏はこうか・・。蝶は人間界をあんがい優しい気持ちで見ているような気がしました。

それにしても作曲家と呼ばれる人達の頭の中はどうなっているのか、と不思議に思わずにはいられません・・。
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